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平成の寅さん 見た 聞いた 書いた

【取材】 現代農業 増刊2月号 1/15 発売②

*リクエストにお応えして、もう少しだけ紹介しますね。
 【取材・執筆 森の新聞社 森千鶴子さん】

 交流館にやってくるのは
街の若者と地元の年配者だけじゃない

 岩下の子ども神楽の奉納にはじまり、交流を深めているAPUアジア太平洋大学のエイサー部によるエイサーや、沖縄からかけつけた「南ぬ風人まーちゃんバンド」の演奏などの余興も盛り上がり、竣工祝賀会は宴もたけなわ。たくさんの笑顔の真ん中には、地区ごとに女性たちが作ってきた晴れの日の料理が並ぶ。とじこ豆やざぜ豆、ゆべしなど、なつかしい郷土のおやつ。丹精込めて育てた早掘りの大根を、数種類の味みそと一緒にすすめているのは、来海サキさん(〇〇)。堂原手づくり館の代表で、きらり水源女性部長でもある茂藤幸恵さん(七一)は、自家製イチゴ大福をみんなにすすめている。昭和六一年、堂原地区の六戸が力を合わせて建設した加工所「堂原手づくり館」は、熊本県の女性グループによる農産加工所のさきがけ。よもぎの団子は特に評判がよく、毎年菊池養生園診療所で養生園祭では、いつも玄関前の一番いい場所を提供してもらっていたそうだ。「竹熊先生から、『養生園祭はだんごの祭り』て言われるほどよう売れた。手づくりの活動がすばらしいと、先生からもずいぶん応援してもらいました」と幸恵さんは振り返る。

 その竹熊さんとも二〇〇六年に交流館で催された「ふるさと食の学校」で再会した。事務局の小林和彦さんは、竹熊さんの名文句「いのち一番、金は二の次」に共感し、「いのち一番!水源村のおいしい村づくり」と銘打って、交流館の目指す価値観を表現している。三〇年を経ても変わらず生き続けるメッセージだ。

 入り口で受付をしながら、料理をほおばる三人の若者たちがいた。三人は菊池市内在住の二〇代。昨年の九月、大人が水源の自然の中で本気で遊ぶ「あそび村」の活動で知り合うまでは、お互いに顔も知らなかった。今では行事のたびに訪れてボランティアスタッフとして活躍している。「最近では用がなくても来るようになりました。外から来る人とも友達になるけど、市内の友達がどんどん増えてる」というのは、村田彩さん(二一)。山下比呂子さん(二八)も菊池市内に在住。地元の子どもたちとともに、様々な生活技術を体験する「こどもの広場」のスタッフだ。「子どもに教えてるんだけど、自分もやったことないことが多くて面白いんです」

 菊池東中を平成六年に卒業生した木佐木光明さん(二七)は言う。「最初は、NPOとかなんか、あやしいねえと思ってたけど、活動に参加してみると、たくさんの出会いがありました。山の中の不便なところでも、この中学校があって、美しい自然があって、受け入れてくれる村の人がいるから、海外の人は、日本の中で熊本を。熊本の中でも水源を目指してくる。僕は酪農をやっていて、あまりここを出ることはないけど、外からどんどん人がきてくれるから楽しいんです」

 木佐木さんが卒業した重味小学校も閉校となって今はもうない。それもあって、中学校が活かされ、ここでまた友達と一緒に遊べることがうれしい。

「こども村では搾乳体験も受け付けています。夏のキャンプの時には、ちょうど子牛の出産がはじまって…午前三時だったけど、子どもたちを軽トラの荷台にのせて連れて行きました。みんなで同じ感動に包まれて…。貴重な体験をしたなーと思いました」


 時が変わっても、ここは水源の人々の大切な学び舎。これからも、たくさんの人々を受け入れながら、ここから巣立っていく若者たちに受け継がれていくことだろう。

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